アスベストはかつて夢の建材とも呼ばれていましたが、長い年月をかけて身体に重大な悪影響を及ぼすことが判明し、現在では使われなくなっています。しかし、日本中にはアスベストを使用している可能性のある建物があり、それらは常に危険な状態といえます。そこで建物を使用する際にはアスベストの分析を行うことが大切です。一口にアスベストと言ってもその種類は様々であり、蛇紋石族と蛇紋石族に分類されます。

蛇紋石族はクリソタイルという1種類の石綿で構成されていて、これはほぼ全ての石綿製品に使用されていると言われます。角閃石族を構成するアモサイトやクロシドライトは毒性が強く、1995年の時点で既に製造と使用が禁止されています。昨今のアスベスト分析ではバーミキュライトへの含有を調べるケースが増えました。このバーミュキュライト自身に毒性はありませんが、そこに有害な物質が混入した事例が発生し、それが世界に広がっている可能性もあります。

法令では分析の方法としてJISA1481が定められています。そのため、この方法でなければ正式な分析とは認められないので注意しておきましょう。その際には定性と定量という両面からの調査になります。定性は有無を、定量は量を調べる検査です。

つまり定性の段階で含有されていないと分かった場合には、定量では0という結果になります。法律では含有率が0.1%を超える製品の製造や使用、輸入が禁止されています。