事前調査でアスベストに使用が認められたときの対処

事前調査を行った結果、石綿が使用されていることが分かったときにはどのようにすべきか分からない人は多いといえます。吹き付けタイプのアスベストは改修工事や解体工事を行う前の除去には事前の届け出や対策が必要です。使用されている吹付けタイプのアスベストの状態(損傷や劣化など)が認められる場合は空気中に飛散してそれを人間が吸引してしまう恐れがあるので、現状を十分に把握した上で損傷や劣化が著しく激しいときは除去などの対策が必須です。保温材・断熱材・耐火被覆など、これらにも石綿が使用されているものは吹き付けと同様の把握を行い、適切な処置および対策が求められます。

成形板などに石綿の利用があることを事前調査で判明しているときには、直ぐに処置や対策を行うなどの必要性はありません。通常の破損や損傷などがない成形板の場合は、ここから石綿の繊維が空気中に飛散することがないためです。しかし、建物の改修や解体工事を行うときに成型板を粉砕することでアスベスト繊維が空気中に飛散するリスクがあるので、飛散防止対策は必須です。なお、この場合は除去の際に届け出の義務はありません。

事前調査で吹き付け材にアスベストが含まれていることが分かったときの対処法には、除去・封じ込み・囲い込み、3つのやり方が有効とされますが、それぞれケースごとに専門家との相談が欠かせません。除去は、石綿が含まれる材料を完全に取り除く方法で、アスベストによる健康被害の懸念はなくなります。封じ込みは、材料の表層に化学物質を使う被覆・固定させるやり方、囲い込みは材料の表層を板状の材料で覆う方法です。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です