アスベストの分析について

アスベストは繊維状けい酸塩鉱物のことです。耐火性や断熱、電気絶縁性に優れているため、断熱材や保温材、防音材など多くの建築物で使用されてきました。しかし、アスベストは吸入すると肺線維症や肺がん、悪性中皮腫など悪性疾患や健康被害を起こしてしまうことがわかり、使用が制限されるようになりました。アスベストは石綿のことですが、その種類には大きく蛇紋岩系と角閃石系に分けられます。

これらの岩石の主要鉱物にも種類があり、白石綿や茶石綿、青石綿などそれぞれ分類されています。建材製品中にあるアスベストを分析する手順は、事前調査から始まり、試料採取、定性分析をし、含有ありの場合は定量分析を行う流れです。建築物を解体するなどで調査したり、さまざまな用途に使われる建材や吹き付け材の使用状況を目視で確認したりします。建築図面による書面調査や調査箇所の選定にも対応。

石綿はスタッフが採取します。お客さん自身で採取する場合は粉じんの飛散に注意しなければなりません。石綿が重量比を超えて含有しているかを分析しチェックします。実体顕微鏡や偏光分散顕微鏡、X線回折装置、位相差分散顕微鏡などを使用します。

ここで含有があるかが分かり、含有率を確認。石綿の除去工事を行う際は周辺に粉が飛ばないよう工事箇所を囲って作業する必要があります。工事前の現状調査、工事中の飛散状況調査、工事後の確認調査の3段階で粉じん濃度を測定することが推奨されています。

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